子供を産んで、あらためて国家資格(司法書士)をもっていてよかったと思います。
「何者でもなかった私が、司法書士を名乗ることができるのだ」と感じた合格発表の風景は、一生忘れないです。
人生の選択肢を増やしてくれるのは資格だと思っています。
最近、同年代の勉強中の女性に悩みを打ち明けられました。
資格取得の勉強をしたいが、子供も欲しい。でも、子育てに時間を取られるので、集中して勉強できないかもしれない。結局、いつ子供を産めばいいのかわからない・・・といった相談でした。
人生のいつの時期に勉強をするのか
人生でいつの時期に勉強をするのかというのは大事だと思います。
大学生や高校生の時など、無限に自分のために時間を使える期間があって、その期間に勉強ができる喜びをわかっていたなら、もっともっと吸収して学んでいたのにと後悔することがあります。
社会人になってからのほうが、必要な勉強や身につけたい学問が次から次へとでてきて、時間がないと感じることが多いですよね?
私はまさに、社会人になってから、しかも結婚をしてから、勉強をしたい!時間がほしい!と思った典型です。
20代をのほほんと過ごしてきて、ある日、司法書士になるためには、「集中して勉強する期間」を、人生のいつの時期にとるか、自分で選択し、作りださなければならないなと気が付きました。
それに気が付いたときは、私は20代後半でした。
最後のまとまった時間をとれるチャンスかもしれない。その時は子供はいませんでした。
わたしのケース
司法書士になると決めたときに、まず、
- 会社を辞めて学生になるか、社会人として働きながら勉強を続けるか
- 子供をもつのは合格をしてからにするか、子育てをしながら勉強を続けるか
について考えました。
当時は突発的な残業が多く、時間を確保するために「専業受験生」になると決めました。
また、子供を育てながら勉強時間をとることはできないと思ったので、ぜったいに資格を取ってから子供を産むと決めました。
ただ、自分はいつまで自分のためだけに時間を費やすことができるだろうかという焦りが常にありました。
不妊治療がメジャーになる中、合格をしてから自分は子供を産むことができるか、毎日不安でした。
どうしても子供を産むには年齢的な制限があります。
資格を取ることは約束された未来ではなく、妊娠に関しても確実なものは何もなく、常に不安とプレッシャーを感じていました。
確実に言えることは、妊娠のほうが制限があること。
それはわかっていたので、終わりを決めておくことは大事だと思います。
他の方から相談を受けたら、「今年受からなかったら、当分は子育てに専念するという終わりを決めておくことは大事かもしれないね」と答えます。
でも、人に聞かれたら上記のように答えますが、当時の私は、合格するまで途中下車することはできなかったです。
子育ての手が離れたころに勉強を始めようという器用なことができたらよかったかもしれません。
猪突猛進の私は、子育てを優先させ両立を悩むことになるより、仕事をキッパリ辞めて絶対に合格するという選択肢しかとりえなかったように思います。
結局、20代で合格、30代で子供を授かることができました。
人生のいつの時期に勉強するかということについて、これが正解だったかはわかりません。
妊娠できたのは本当に本当に運がよかったからと感じます。
子育てをしながら勉強をしている友人
大学時代の友人で、20代で二人の子供に恵まれ、司法書士を目指している友人がいます。
その友人は、「絶対に20代で子供を産みたかったんだ」と言っていました。
ご主人の転勤のため自分の仕事を辞めて勤務地に帯同し、専業主婦として子育てをしています。
もう一人、税理士を目指している友人も、働きながら・子育てをしながら勉強をしています。
土曜日にお子さん二人をご主人にみてもらい、予備校に通っているといっていました。
子供を寝かしつけてから集中的に勉強し、執念で科目合格をしています。
今ならどうするか
30代の今であれば、迷わず子育てを優先させたかもしれません。
人生のフェーズによって正解はないので、答えるのがすごく難しいと感じます。
今ならば、以下の方法を試してみるかもしれません。
- 不妊治療について調べる
- 妊娠に関する健康診断を受ける
- 経験者の話をたくさん聞く
- 何歳までに何をするか決める
- 計画がうまくいかなかったときのリスクヘッジを決める
こんなケースもあるよと言いたい
当時の私はインターネットでいろんな記事を読み漁りましたが、妊娠か資格勉強か、どちらを優先させるかで悩んでいる人ってあまりいなかったように思います。
大っぴらに話せる内容ではないからかもしれません。
もし同じようなことで悩んでいる人がいたら、こんなケースもあるよ、ということで一助になれたらうれしいです。